ロクデナシとヨルシカは似てる?声や曲調・歌詞を徹底比較!

ロクデナシとヨルシカは似てる?声や曲調・歌詞を徹底比較!

「最近SNSで話題のロクデナシを聴いて、ふとヨルシカを思い出した」

という方は多いのではないでしょうか?

透明感あふれる歌声や夜を感じさせる切ない世界観など両者には共通する魅力が詰まっています。

しかし、単に「似ている」の一言では片付けられない、それぞれの独自性も存在します。

目次

ロクデナシとヨルシカの基本プロフィール

「似ている」と言われる背景を探る前に、まずは両アーティストがどのような形態で活動しているのかを整理しましょう。

一見似ているように見えますが、実は「バンド」と「プロジェクト」という大きな構造の違いがあります。

比較項目 ヨルシカ ロクデナシ
活動開始 2017年 2021年
主な構成 n-buna × suis
(固定の2人組ユニット)
にんじん × 楽曲ごとのボカロP
(音楽プロジェクト)
音楽的支柱 n-bunaが描く一貫した文学的物語 にんじんの歌声と多様なボカロPの個性
代表曲 『ただ君に晴れ』『春泥棒』 『ただ声一つ』『眼差し』
主なテーマ 「死生観」「夏の終わり」「芸術」 「日常の孤独」「心の叫び」「共感」

ヨルシカ:物語を紡ぐ「コンセプチュアルバンド」

ヨルシカは、2017年に結成された男女2人組のロックバンドです。

  • メンバー: コンポーザーのn-buna(ナブナ)と、ボーカルのsuis(スイ)
  • 特徴: 「作者が作品より前に出ない」というポリシーのもと、顔出しをせずに活動。
  • スタイル: 全楽曲の作詞・作曲・編曲をn-bunaが手掛けます。アルバムごとに一貫した緻密な「物語」が存在し、その文学的で哲学的な世界観が最大の特徴です。

ボカロPとして一世を風靡したn-bunaが生み出す、ギターサウンドを主軸としたキャッチーかつ繊細なメロディが、多くのファンを魅了しています。

ロクデナシ:SNS発の「次世代音楽プロジェクト」

一方のロクデナシは、2021年6月に始動したばかりの比較的新しいプロジェクトです。

  • メンバー: ボーカリストのにんじんを中心とした、特定の形を持たない音楽プロジェクト。
  • 特徴: TikTokで圧倒的な支持を得ていた「にんじん」の儚い歌声に、気鋭のボカロPたちが楽曲を提供するスタイル。
  • スタイル: 固定のコンポーザーはおらず、40mP、ナユタン星人、MIMI、一二三など、曲ごとに異なるクリエイターが参加します。

リスナーの「生きづらさ」や「孤独」に寄り添うことをテーマにしており、SNS時代の感性に直結する音楽性が武器です。

【声の比較】ボーカル「にんじん」と「suis」の歌声

リスナーが「似ている」と感じる最大の理由は、間違いなくその「歌声の質感」にあります。

両者とも、現代の音楽シーンで好まれる「透明感」を軸にしながらも、聴き比べるとそれぞれ異なる魅力が見えてきます。

特徴 suis (ヨルシカ) にんじん (ロクデナシ)
質感 滑らか、シルキー透明感があり、洗練された響き ハスキー、マット少しザラつきのある、切ない響き
表現スタイル 物語を演じる「女優」的曲の世界観に合わせて表情を変える 感情を吐露する「語り手」的な等身大の孤独をストレートに届ける
得意な響き 伸びやかな高音ファルセット(裏声)の美しさが際立つ 地声と裏声の境界ひっくり返りそうな繊細な危うさ
印象 幻想的・文学的どこか遠くの物語を感じさせる 等身大・エモーショナル聴き手の隣に寄り添うような近さ

共通点:圧倒的な透明感と「夜」に溶ける儚さ

まず共通しているのは、中高音域の美しさと、耳にスッと馴染むクリアな響きです。

派手なビブラートや過剰なテクニックで聴かせるのではなく、声そのものが持つ「温度感」で感情を伝えるスタイルは、両者に共通する大きな武器です。

また、息を多めに混ぜて歌う「ウィスパーボイス」的なアプローチが、孤独や切なさを演出しています。

suis(ヨルシカ):表現の幅が広い「変幻自在な演者」

suisさんの歌声は、一言で表すと「物語の主人公を演じ分ける声」です。

  • 無垢さと妖艶さ: 少女のような純粋な声から、大人びた気だるい吐息まで、曲ごとに表情をガラリと変えます。
  • 計算されたニュアンス: n-bunaさんの描く緻密な歌詞の世界を表現するため、言葉一つひとつの「置き方」が非常に丁寧で、演劇的な奥行きを感じさせます。

にんじん(ロクデナシ):心の叫びを届ける「純真な代弁者」

対する「にんじん」さんの歌声は、「聴き手の心にダイレクトに突き刺さるナイーブな声」です。

  • 少年性とハスキーさ: suisさんに比べると、少しだけハスキーで少年のような中性的な響きがあります。これが、若者の持つ「不安定さ」や「葛藤」をリアルに想起させます。
  • エモーショナルな熱量: テクニックよりも、絞り出すような「切実さ」が勝っている瞬間があり、それがSNSで「自分たちのことを歌っている」という共感を生む鍵になっています。

【曲調・サウンドの比較】ボカロ文化の影響

ロクデナシとヨルシカを聴いて「似ている」と感じる大きな要因の一つに、バックグラウンドにある「ボカロ文化」の共通点があります。

どちらもインターネット発の音楽であり、独特のコード進行や楽器構成が共通の心地よさを生んでいます。

ボカロPが作る「疾走感」と「切なさ」の黄金比

ヨルシカのコンポーザーであるn-bunaさんは、元々「夜明けと蛍」や「ウミユリ海底譚」などのヒット曲を持つ伝説的なボカロPです。

一方、ロクデナシも40mPやナユタン星人といった超有名ボカロPから楽曲提供を受けています。

これら「ボカロ発」の楽曲には、以下のような共通のサウンドデザインが見られます。

  • ピアノとギターの複雑な絡み: 繊細なピアノの旋律に、ジャキジャキとした少し歪んだギター(テレキャスター系など)を重ねるスタイル。
  • 高速なBPMと詰め込まれた音: 情報量が多く、疾走感があるのにどこか哀愁が漂う、いわゆる「ボカロロック」の系譜。
  • 「ヨナ抜き音階」などのキャッチーなメロディ: 日本人の琴線に触れる和風なニュアンスや、エモさを強調するメロディライン。

「引き算」のヨルシカと「掛け算」のロクデナシ

サウンドの方向性は似ていますが、プロデュースの仕方は対照的です。

  • ヨルシカの「統一感」: n-bunaさん一人が全てのディレクションを行うため、ギターの音作りからドラムのフィルまで「ヨルシカらしい」統一された美学があります。無駄を削ぎ落とした「引き算の美」を感じさせるアレンジが特徴です。
  • ロクデナシの「多様性」: 曲ごとに提供するボカロPが異なるため、ポップ、ロック、バラードと曲調の幅が非常に広いです。ボカロPそれぞれの個性に「にんじん」さんの声というフィルターをかける「掛け算」の楽しさがあります。

【歌詞・世界観の比較】「夜」と「孤独」の描き方

ロクデナシとヨルシカの音楽に触れると、胸が締め付けられるような「青い感情」が湧き上がってきます。

両者が描く世界には、共通して「夜」や「孤独」というキーワードが散りばめられていますが、その描き方には決定的なアプローチの違いがあります。

共通点:センチメンタルな語彙と「喪失感」

どちらの歌詞にも、以下のような言葉が頻繁に登場します。

  • キーワード: 夜、夏、幽霊、さよなら、透明、深い海。
  • 共通の情緒: 満たされない心、消えてしまいたいという願望、そして「かつてあったもの」への郷愁(ノスタルジー)。

これらは、現代を生きる若者が抱える「言葉にできない不安」を代弁しており、リスナーが両者を同じプレイリストに入れる大きな理由となっています。

ヨルシカ:文学的・哲学的な「物語」としての孤独

ヨルシカの歌詞は、一つの壮大な「純文学」のようです。

  • 三人称の視点: 歌詞の背景には明確なストーリーがあり、登場人物(エイミーとエルなど)が存在します。リスナーは物語を「俯瞰」して鑑賞し、その美しさに涙します。
  • 死生観の探求: 「死」や「芸術」といった重厚なテーマを、オスカー・ワイルドなどの文学作品を引用しながら哲学的に描き出します。

ロクデナシ:日常的・心理的な「私の」孤独

対するロクデナシの歌詞は、もっと身近で「独白(モノローグ)」に近い質感です。

  • 一人称の視点: 「私」や「僕」の心の内側にある、リアルで生々しい感情を吐露します。物語というよりも、日記の一ページを覗き見ているような感覚です。
  • 生きづらさへの寄り添い: 「どうして私だけが」「何者にもなれない」といった、思春期特有のヒリヒリした孤独にフォーカスしており、リスナーは自分自身を歌詞に重ね合わせます。

ヨルシカとロクデナシはなぜ似てると感じるのか?

声や曲調の共通点だけでなく、私たちが直感的に「似ている」と感じる背景には、現代特有の音楽の聴かれ方やトレンドが深く関係しています。

「夜好性(やこうせい)」という共通ジャンルの台頭

ヨルシカ、YOASOBI、ずっと真夜中でいいのに。に代表される「夜好性」と呼ばれるアーティスト群が作った土壌が大きく影響しています。

夜の静寂、孤独、内省的な歌詞を好むリスナー層が、同じく「夜」をテーマに掲げるロクデナシに共鳴するのは必然と言えます。

青を基調としたアートワークや、顔出しをしないミステリアスな活動スタイルが、同じ「夜の音楽」というフォルダに分類されやすくなっているのです。

TikTokなどSNSによる「エモい」の定型化

TikTokを中心としたSNSの拡散サイクルも要因の一つです。

両者の楽曲は、エモーショナルな映像やアニメーションと非常に相性が良く、ショート動画のBGMとして頻繁に使用されます。

SNS上で「切ない映像+透明感のある女性ボーカル+ピアノロック」という組み合わせがセットで消費される過程で、リスナーの脳内に「ヨルシカ的な心地よさ=ロクデナシの魅力」というポジティブな混同が生まれていると考えられます。

日本人が好む「ボカロ的メロディ」の浸透

どちらもボカロ文化をルーツに持っており、日本人の琴線に触れる「切ないメロディ(ヨナ抜き音階など)」や、一音に対して言葉を詰め込む独特のリズム感が共通しています。

私たちは、無意識のうちに「ボカロPが作る特有のコード進行や転調」に安心感とエモさを感じてしまいます。

この「聴き慣れた、でも新しい」というボカロ由来の音楽的DNAこそが、両者を似ていると感じさせる最大の正体です。

まとめ

ロクデナシとヨルシカが似ていると感じる理由は、ボカロ文化特有のキャッチーな旋律と、透明感あふれる歌声という「最高の共通項」があるからです。

しかし深掘りすると、ヨルシカは「一貫した文学的物語」、ロクデナシは「多様なボカロPと紡ぐ等身大な感情」という独自の魅力を持っています。

似ているからこそ、一方が好きな人はもう一方にも深く共鳴できるはず。

ぜひ両者の個性の違いを楽しみながら、夜のプレイリストを彩ってみてください。

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