気づいたら相手の不幸を願っている、相手を不幸に陥れようとしている自分が嫌です。そんな一連の心理を「スパイト行動」というんだと聞きました。どうしたら辞められますか。
こんな疑問にお答えします。
「私が辛い思いしてるんだからアイツも辛い思いしなきゃおかしい」
こんな考えが頭によぎると自分がすごく惨めに感じますよね。
スパイト行動は同調圧力の弊害ともいわれる行動で、日本人に多いといわれています。
はっきりいって誰も得しないし、やる意味なんてないのにどうして辞められないのか。
本記事ではスパイト行動を辞められない理由も交えながら、辞めるためにできることを解説します。
スパイト行動の定義を解説!
スパイト行動を簡単にいうなら嫌がらせです。
自分にメリットはない、むしろ損すると分かっているのに相手を貶めようとする一連の行動を指します。
具体的には下記の通り。
- 友達が褒められているのを見ると周囲にデマを流して評判を落とそうとする
- お腹いっぱいで食べられない(これ以上食べるとお腹壊しそう)なのに自分で食べようとする
- 仕事で結果を残している人を見ると邪魔したくなる
- マスクを外している人を見ると付けるのを強要したくなる
- 結婚して幸せになった友達を見ると別れさせたくなる
このように嫉妬感情から生まれることがほとんどです。
羨ましいなら自分も良い所を吸収して真似すればいいだけの話なのに、いざやるとなるとできなかった経験があるのではないでしょうか。
スパイト行動をする人の3つの特徴
ではなぜスパイト行動を辞めるのは難しいのか。
理由は大きく以下3つが関係しています。
- 当たり前を疑わない
- 正義感が強い
- プライドが高い
それぞれ解説します。
当たり前を疑わない
日本人は「当たり前」を疑わない人が多いです。
偉い人や権威のある人にいわれたことは何でもすぐ正しいと思い込む傾向にあります。
なぜ正しいのかは考えもせずにです。
だから周りで自分とは違う行動(自分が思う当たり前とはかけ離れた行動)を取っているのを見ると否定したくなります。
分かりやすいのが周りに「私、起業するんだ」といった時の反応です。
起業する人は全体的に見て少数派なのでほとんどの人は「辞めた方がいい」と止めると思います。
別に起業すること自体に罪はないのにです。
その人にとっては起業する選択肢が良いものかもしれないのに止める側は「あなたのためを思って言ってるの」と人を貶めようとしている自覚すらない場合があります。
このように当たり前を疑わない人はスパイト行動に走りやすい傾向にあるんです。
そういう意味でいえば、学生の頃に散々言われたスカートを折ってはいけないというルールもスパイト行動に通ずる部分があるのではないでしょうか。
これも当たり前が生んでいる弊害の1つです。
気になる方は下記記事も読んでみてください。
正義感が強い
過剰な正義感がスパイト行動を誘発することがあります。
スキャンダルを起こした芸能人に対して異常なほど反応を示す人達が分かりやすい例でしょう。
ひどい人の場合、スキャンダルを起こした当人に対してSNS上で嫌がらせのコメントを送る人もいる程です。
会ったこともない人になぜそこまでのことができるのか疑問でしかありません。
そうした行動の裏には
「悪い事をした奴に制裁を加えている自分は素晴らしい」
という歪んだ正義感もスパイト行動を誘発する原因の1つとして考えられます。
スパイト行動を辞めることで迎える良い未来
ここではスパイト行動を辞めることで迎える良い未来(メリット)について解説します。
- 今より人生が楽しめるようになる
- 余計なことで落ち込まなくなる
- 人に優しくなれる
それぞれ見ていきましょう。
今より人生が楽しめるようになる
スパイト行動を辞めれば今より確実に楽しい人生が歩めるようになります。
誰かに良い事があったらお互いに喜びあえる関係の方が絶対楽しいです。
妬みたくなるほどの関係ならいっそ離れた方がいいと思います。
なぜなら相手の言動があなたのネガティブを引き起こしている可能性も否定できないからです。
実際良い事があったと喜んでいる人が
「まあ私だから当然よ」
という態度を取られたら多少感に触りますよね。
つまりスパイト行動に走ってしまう原因は決してあなただけのものではないのです。
今より楽しい人生を歩みたいなら、自身がスパイト行動を起こす要因となる人間から離れてみてもいいかもしれません。
余計なことで落ち込まなくなる
スパイト行動を辞めれば余計なことで落ち込まなくなります。
そもそもスパイト行動に走る人は誰かと自分を比較し過ぎなのです。
- ○○ちゃんだけいつも上手くいっていてずるい
- ○○ちゃんだけ男の子にちやほやされているのが許せない
こんな感じで人と自分を比べていれば自然とスパイト行動に走りたくなるのではないでしょうか。
結果、過度な劣等感を感じてしまいます。
仮にスパイト行動で相手を蹴落とせたとしてもスッキリするどころかモヤモヤだけが残るはずです。
しかし、スパイト行動を辞めれば余計なことで落ち込む生活から解放されます。
人に優しくなれる
スパイト行動を辞めれば人に優しくなれます。
相手が喜ぶことを1番に行動できるようになれば自然とあなたは優しい人というイメージが付くはずです。
優しくなれば自然と周りには優しい人が集まるようになります。
結果、いつの間にか周りもスパイト行動を取る人がいなくなるんです。
スパイト行動は伝染するものなので、ネガティブな人から離れることを最優先に考えるといいかもしれません。
スパイト行動を辞めることで迎える悪い未来
逆にスパイト行動を辞めることで迎える悪い未来(デメリット)を解説します。
- スパイト行動をする人達に嫌われる
- 環境次第では生き辛さがある
それぞれ見ていきましょう。
スパイト行動をする人達に嫌われる
スパイト行動を辞めると間違いなくスパイト行動をする人達に嫌われます。
彼らからすれば、あなたが良い子ちゃんに見えてしょうがないのです。
もしかしたら自分より充実した人生を送ろうとしているのを必死で食い止めたいのかもしれません。
なので、辞めた後はポジティブな考えを持った人達と積極的に関わるようにするといいでしょう。
自分がポジティブになれば自然と周りにもポジティブな人が集まってくるものなので、スパイト行動をするような人達に嫌われたって気にする必要はありません。
環境次第では生き辛さがある
自分が今いる環境次第ではスパイト行動を辞めると生きづらくなるでしょう。
出る杭は打たれるという言葉があるように、変わった考えを持つと周りから冷たい態度を取られることがあります。
しかし、そんな態度を取る人のも典型的なスパイト行動です。
- 自分達とは違う考えを持っているのが腹立つ
- 涼しい顔して生きているのがムカつく
という考えからスパイト行動をしないあなたに冷たくしているだけなのです。
そんな人と関わっていればいつまでも虚しい人生を送るだけなので、思い切って環境を変えてみるといいかもしれません。
スパイト行動を辞めたい人がやるべきこと
スパイト行動を辞めようと思っても辞めるのは大変です。
なぜなら日本人はスパイト行動を取る人が非常に多い上に、社会全体的な流れがスパイト行動を誘発しやすくなっているからです。
辞めるならスパイト行動の要因となるものを減らすことから始める必要があります。
- テレビやニュースの視聴を減らす
- ネットに触れる機会を減らす
- 毎日の「ありがとう」を習慣化する
- 不満や愚痴の多い人から距離を置く
- 周囲を気にし過ぎない
- 読書の習慣を作る
上記6つはスパイト行動を辞める上で効果的ですので、ぜひ試してみてください。
テレビやニュースの視聴を減らす
テレビやニュースの視聴を減らすのは効果的です。
なぜならスパイト行動を引き起こす要因の1つがテレビやメディアによる情報だから。
ニュースを見てるとなぜか芸能人やタレントのスキャンダルばかり報じられますよね。
番組内では出演中のタレント達が偉そうに意見を放っています。
中にはここぞとばかりに叩く人を見かけることもちらほら。
正直これこそが日本でスパイト行動をする人が多い1番の要因なんです。
一般的に成功者と言われる人達の弱みを握って世間の前で晒し、視聴者の妬みを煽る風潮。
はっきり言ってすごく不快です。
そんなニュースを見て楽しんでる人達も正直どうかしてると思います。
だから私は極力しょうもないワイドショーやニュースは見ないようにしています。
スパイト行動を辞めたいなら、そのような心理を引き起こす元凶を日常から省くことから始めてみてはどうでしょうか。
ネットに触れる機会を減らす
ネットもテレビ同様スパイト行動を引き起こす源泉です。
SNSが分かりやすい例だと思います。
日常の愚痴や不満をSNSで晴らそうとする人が多いので、自然とネット上の発信はネガティブな内容のものが多くなるんです。
また、SNSはキラキラした非日常的な投稿を見る機会も多いですよね。
そういったものを見るとつい比較して劣等感を感じ、相手を貶めたくなることがあります。
そうならないようネットに触れる機会を減らすのも手段として効果的でしょう。
毎日の「ありがとう」を習慣化する
毎日の「ありがとう」を習慣化するのも効果的です。
日頃から感謝する習慣がある人は何事にもポジティブになりやすいといわれています。
ポジティブな状態が常態化できればスパイト行動は生まれなくなるので、結果的に辞められるのです。
そのほか「ありがとう」という言葉自体に不思議な力があるともいわれています。
実際にありがとうと心の中で10回呟いてみてください。なんとなく心が晴れ晴れした気持ちになるはずです。
「ありがとう」の効果は著名人の書籍や自己啓発系の本でも多数紹介されています。
興味のある方は以下の本を読んでみるのがおすすめです。
私はこの本を読んでからかなりポジティブ人間に変わることができました。
ネガティブを治したい方はぜひ読んでみてください。
不満や愚痴の多い人から距離を置く
不満や愚痴の多い人との関わりもスパイト行動を誘発する要因です。
人間は似たもの同士集まることが多いとも言われるように愚痴や不満の多い人が周りに多いと自分も愚痴や不満の多い人間になってしまいます。
結果として愚痴や不満がスパイト行動を誘発してしまうのです。
完全に離れるのは無理でもできる限り距離を置くようにするといいでしょう。
周囲を気にし過ぎない
スパイト行動の大半は自分と周囲を比較することで生まれています。
なので、周囲を気にし過ぎないようにすれば、自然とスパイト行動を起こすきっかけは減らせるはずです。
自分は自分、他人は他人と受け入れて周囲の目を気にしない生き方をしていきましょう。
まとめ
本記事ではスパイト行動を辞めたい人におすすめの対処法を解説しました。
スパイト行動を辞めたい人におすすめの対処法
- テレビやニュースの視聴を減らす
- ネットに触れる機会を減らす
- 毎日の「ありがとう」を習慣化する
- 不満や愚痴の多い人から距離を置く
- 周囲を気にし過ぎない
- 読書の習慣を作る
スパイト行動は人間の根源的な心理も関係しているので、すぐに辞めるのは簡単じゃありません。
しかし、日々の考え方や行動を変えれば決して辞められないわけではないのです。
スパイト行動を辞めれば、自然と人生が好転していくはずですので、ぜひ取り組んでみてください。
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