以前財布を買い替えるのを機にハイブランド品をメルカリで売ってみようと思ったことがありました。
しかし正直な感想として、フリマやオークションのような個人間取引の場でハイブランド品を売るのは難しいなと感じました。
たしかに買取業者で買い取って貰うよりも高く売れやすい点はめちゃくちゃ魅力的ではあるんですが、あまりにもハイリスクかつ想定し得るトラブルを考えると割に合わないかなと感じた次第です。
もちろん入念な対策を施せば売れないことはないですし、問題なく取引できる人もいると思います。
今回は筆者の経験談から
- ハイブランド品の個人間取引が難しい理由
- トラブルに巻き込まれた場合の対処法
- メルカリでハイブランド品を売るメリット・デメリット
- ハイブランド品のメルカリ取引が向いている人・向いてない人の特徴
- メルカリで売るか買取業者で売るかの見極め基準
上記5点について解説していきます。
大前提:ハイブランド品やレア物の個人間取引は難しい。
まず大前提としてハイブランド品やレア物を個人間で取引するのは難しい面があると感じました。
理由は大きく5つです。
- 買う側に知識があるとは限らない(乏しいことが多い)
- 本物だと思っていて本物じゃなかった場合が怖い
- 何を売っているかより誰が売っているかが重視される
- 日本人はブランド物好きで正規品にこだわる人が多い
- すり替え返品が起こる可能性もある
それぞれ解説します。
買う側に知識があるとは限らない(乏しいことが多い)
2つ目の理由が買う側に知識があるとは限らないということです。
例えばバイセルのような大手買取業者に依頼すれば、専門知識を持ったプロの査定士にチェックして貰える他、対企業取引なので安心感があります。
しかし、個人間での取引となれば買う側に本物か偽物か見分ける力がないことも多く
- 気に食わなかった
- イメージと違った
などの理由で難癖や言いがかりをつける人に遭遇することがあります。
もちろんそんな場合は事務局に相談し、本物である証拠を提示しましょう。
相手側も偽物だと言い張るのなら相応の証拠を見せる必要があります。
メルカリで出品するということは正規品であるという確証があって出品しているのですから、相手に言いがかり付けられても過剰に怯える必要はないのです。
本物だと思っていて本物じゃなかった場合が怖い
遺品整理や親の不用品を整理している時にブランド品が見つかることもあるでしょう。
だからといってすぐに出品するのはリスキーです。
なぜならメルカリではブランド品と確証の無いものを出品することが規約で禁止されている他、法律にも違反してしまう可能性があるからです。
メルカリでは、ブランド品の偽物や正規品と確証がない商品の出品を禁止しています。
ブランド品の偽物を販売、譲渡する行為は商標法、意匠法、著作権法などの法律で禁止される違法行為であり、懲役10年以下、罰金1000万円以下の刑罰が科される可能性があります。
https://help.jp.mercari.com/guide/articles/260/
所有していた当人が正規品だと言い張っていてもギャランティカード(保証書)やシリアルナンバーの記載がなければ本物であることを証明することができません。
実際それでいざ購入者から「偽物だった」と言い張られても身の潔白を証明出来る信頼材料が少なすぎますよね。
そんな場合は近くのブランド品買取店に持ち込んで査定してもらい、状況次第ではそのまま買い取って貰うのが1番最善だと思います。
バイセルの出張買取などを利用すれば持ち運ぶ手間なく査定料などは全て無料で買い取って貰えますよ。
何を売っているかより誰が売っているかが重視される
買う側は商品を見て本物と偽物を判別することができません。
なので基本的には「商品(何)」よりも「販売元(誰)」を重視する傾向にあります。
例えば、どこの誰か分からない無名な個人が出品している商品よりもテレビCMなどもバンバン出していて露出の多い大手企業が出している商品の方が信頼できますよね。
メルカリであればバイセルメルカリshops店が分かりやすい一例です。
実際大手企業が販売している商品はプロの鑑定士による鑑定を受けた上で出品されているので信頼感が高いです。
一方で個人が販売元の場合ユーザーの目からはどうしても信頼に欠ける面が大きいのです。
行き過ぎた正義感から通報する人もいる
フリマサイトやオークションサイトでは偽物による被害も後を絶ちません。
ユーザーの警戒心も高まっている状況です。そんな背景もあって行き過ぎた正義感を振りかざし、通報に走るユーザーも少なくないと思います。
特に日本人は自分の中にある正義に反する人(ルール違反や不正)を許せず厳しく責め立てるような人も多いです。(自分が損をしてでも相手に得をさせないと足を引っ張る行為をスパイト行動とも呼びます。)
最近は「転売ヤー」が社会問題化され、忌み嫌っている人も多いので、通報も起こりやすくなっていると思います。
しかしこんな通報行為をブランド品に関する知識のない素人がやってくるから厄介なんです。
どんなに商品情報を作り込んでいても知識のない素人の通報行為で強制削除を喰らうこともあります。
ルールを守って出品しているのにおかしな人から通報されて迷惑している人も多いのではないでしょうか。
日本人はブランド物好きで正規品にこだわる人が多い
日本人は他の諸外国と比べても「ブランド物が大好き」ない人が多いといわれています。
ブランド物が好きな傾向は日本人というよりアジア全体で似たような傾向にあるそうです。
以下の論文で面白い結果が出ていたので興味のある方は読んでみてください。
上記のような背景があって、日本人は人一倍本物であることにも拘る分、自分の目から見て怪しいと判断すれば極端な行動に走る可能性も高いんです。
すり替え返品が起こる可能性もある
恐らく1番怖いのはすり替え返品だと思います。
ブランド品の正規品を送ったにも関わらず難癖付けて返品を要求し、出品したものとは別の物を返品してくる行為。
めちゃくちゃ怖いですよね。メルカリでは誰に購入されるか分からないので、せっかく売れたとしても安心できません。
発送する前の取引メッセージ上のやり取りは丁寧でも、いざ発送した後に態度が豹変する可能性もあるから怖いです。
メルカリで偽物だと喚かれたら泣き寝入りするしかない?
メルカリで偽物だと喚かれても相手の言いなりになるのはNGです。
なぜなら先述した通り、「すり替え返品」などの被害に遭う可能性もあるからです。
相手の要望を聞いて受け入れ難い内容だと感じたら自分1人で考え込まずメルカリ事務局に相談しましょう。
私もこれまで何度かトラブルに巻き込まれたことがありますが、メルカリ事務局に助けてもらいました。
トラブルが起こったら即メルカリ事務局に相談&報告
ブランド品の個人間取引は普通の取引と比べてもハイリスクかつトラブルが付き物です。
自分ではスムーズに進むと思っていても売る相手が選べない以上、リスクなしで売るのは難しいと思います。
万が一トラブルに遭遇した場合は早めにメルカリ事務局に相談しましょう。
本物・偽物云々は別として購入者は「偽物かもしれない」という恐怖心から感情的になってしまって何を言っても話が通じない可能性もあります。
大事にされてしまえば後々かなり面倒なことにもなりますので、ユーザー間だけでの解決が無理そうだと思ったら早めに事務局に相談しましょう。
自分の身の潔白を証明し相手が明らかに理不尽な言い分であることを証明できれば、事務局側も相応の対応を取ってくれると思います。
商品情報には「鑑定済みの品」であることの記載を
メルカリで売るなら商品情報には鑑定済みの品であることを記載しましょう。
購入者側はメルカリの有料オプションとして「安心鑑定サービス」を利用することもできます。
しかし、安心鑑定サービスはあくまでも購入者向けのサービス。
有料であることを考えると購入者的には鑑定済みであるアイテムを購入して少しでも料金は抑えたいと思うのが必然です。
少しでも購入者からの信頼を獲得しつつ売れやすくしたい場合は世の中的にも認知度の高いブランド品買取専門店で査定を受けてから出品するといいでしょう。
虚偽や怪しい業者での鑑定はNG
鑑定を受けていないのに「鑑定済み」と書くのは絶対に辞めましょう。
フリマサイトで購入した品物でその時の出品者が「鑑定済み」と買いていたとしても安易に信用しない方がいいと思います。
なぜならその相手が虚偽の記載をしていた可能性もあるからです。
あなたが専門知識を持っていて見極めきれるのなら問題ないかもしれませんが、そうでない場合は疑ってかかるのが無難です。
虚偽であることが明らかになれば最悪罪に問われる可能性もあります。
また最近は買取業者であることを謳った怪しい業者も増えています。
そんな業者で査定を受けても信頼要素に欠けるので、鑑定実績や買取実績が豊富な業者にて受けるようにしましょう。
メルカリでハイブランド品を売るメリット・デメリット
メルカリでハイブランド品を売るメリット・デメリットについてまとめてみました。
- 自分で価格設定できるため高く売れる可能性が高い
- 買取業者などに申し込む手間がない
- 資格や専門知識を持っていればビジネスにも応用できる
- 売る相手が選べないのでトラブルリスクが高い
- トラブルが起こった後の対応など手間
- 買う側がブランド品に対する知識に乏しいことが多く難癖付けられることがある
- 相手が悪ければ偽物だと喚いて大事に発展する可能性もある
基本的には「トラブル」さえ起こらなければ、メルカリで売る方がメリットは大きいかなという感じです。
しかしハイブランド品となるとメルカリを使い慣れた人でも避けるのは難しい面があります。
- 絶対に正規品であると確証があり、証明もできる方
- 言いがかりを付けられても冷静に対応できる方
はメルカリでも問題なく取引できると思いますが、
- 絶対に正規品だといえる自信がないし確証もない(ギャランティやシリアル番号がない)
- 購入したのが正規店ではなくフリマやオークションの方
- トラブルが起こった時に冷静に対応できる自信のない方
は買取業者などで売った方が安心感が高いと思います。
私の場合、トラブルに巻き込まれるとずっと考え込んでしまって他の事にも支障を来してしまうぐらい心配症なので、ハイブランド品の取引においてはメルカリが向いてないのかなと感じました。
面倒なトラブルに巻き込まれて時間を浪費するのが嫌な方も買取業者などで売るのが安心です。
メルカリで売るか買取業者で売るかの判断基準
個人的には偽物が出回っているブランドかどうかを判断基準にしています。
例えばファストブランドや中堅ブランドのアイテムであれば、そもそも偽物が出回っていないことの方が多いです。
しかし高価格帯のアイテムや希少価値の高いアイテムになるほど、偽物が出回りやすくなります。
実際にGoogleなどで
○○(ブランド名) 偽物
などと検索してみて
- ○○の偽物の見分け方
- ○○はスーパーコピー品が出回っている?
こんなタイトルの記事がズラリと並ぶ場合はトラブルリスクが高いので、買取業者で売るのが安全かなと思います。
使わなくなったブランド品をどうするか迷っている方は1つの基準として参考にしてみてください。
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